JRフルーツパーク仙台あらはまの震災復興と再生可能エネルギーの実践


仙台ターミナルビル株式会社 執行役員
JR フルーツパーク仙台あらはま所長
佐藤 浩昭様
取組および設備導入概要
貴社の事業と設備導入/更新を実施した施設について教えてください
当施設は「仙台ターミナルビル株式会社」が運営しております。弊社はJR東日本の連結子会社で、宮城・山形・福島の南東北3県でショッピングセンター事業やホテル事業を展開しています。
震災復興や地域連携、農業振興の一助として、2021年3月に仙台市若林区荒浜地区の集団移転跡地を活用し、「JRフルーツパーク仙台あらはま」を開園しました。
当施設は、約11ヘクタールの敷地を持つ体験型観光農園です。うち約8.1ヘクタールを果樹園として利用しており、ブルーベリー、ブドウ、ナシ、イチジク、リンゴ、キウイ、スグリ類、イチゴなど、8品目150品種を超える果物や野菜を栽培しています。
貴社で取り組んでいる環境に配慮した企業活動について教えてください
JR東日本グループで取り組んでいるESG経営および持続可能な開発目標 SDGsの達成に向け、グループの一員として、環境に配慮した様々な取り組みを進めています。
たとえば、グループ施設から出る食品廃棄物をメタン発酵によりバイオガス化し、発電に活用する「食品廃棄物リサイクルループ」を導入しています。これは、資源循環型社会の実現に向けた先進的な取り組みであり、当施設にもこの電力を供給しています。
実施した設備導入/更新の概要を教えてください
3つの施設の屋根に計122kW(太陽光パネル268枚)を設置しました。これにより、施設の電力使用量の約40%が太陽光発電により賄うことができる計画です。

設備導入/更新の背景・経緯
設備を導入/更新した経緯・背景を教えてください
弊社はJR東日本グループの一員として、脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの活用を積極的に推進している中で、当施設を含めた「東部沿岸エリア」が仙台市の脱炭素先行地域に位置付けられたことを受け、太陽光発電の導入の検討を始めました。
また、当施設は東日本大震災の被災地である荒浜地区に立地しているため、災害時のレジリエンスの向上も図れることから、太陽光発電の導入に踏み切りました。
設備導入/更新の効果
設備導入をしたことによりどのような効果・反響があったか教えてください
太陽光発電の稼働が開始して間もないため、具体的な数字はお答えできませんが、導入前よりも、一定の電気代削減効果が見られています。
また、来園者の見える位置に発電量が見えるモニターを設置することで、農業体験や食育と合わせて、再生可能エネルギーの活用を身近に感じてもらえる場となっています。
今後の展望/導入を検討している人へのメッセージ
他の所有施設への展開について検討していましたら教えてください
前述の通り、グループ全体で再生可能エネルギーの導入を積極的に進めているところです。また、先日、第二期事業の計画を正式に発表したところであり、こちらについても太陽光発電の導入を検討したいと考えています。/更新することでZEB基準を達成できるのかを検証でき、改修を早期に進めることができた要因となりました。
導入を検討している人へのメッセージをお願いします
今回、仙台市が脱炭素先行地域のひとつに「東部沿岸エリア」が位置付けられたことを機会に、カーボンフリーエネルギー導入は、このエリアで事業をされている皆さまにもメリットがあると考えます。

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市民・観光客へのメッセージをお願いします
果物とふれあう、仙台の新しい観光スポット!
仙台市の海沿いに広がる「JRフルーツパーク仙台あらはま」は、季節ごとの果物摘み取り体験が楽しめる観光農園です。イチゴやブルーベリー、ナシ、ブドウ、リンゴなど、種類豊富な樹上で完熟した果物を自分の手で収穫できる、ちょっと特別な体験が待っています。
園内には、地元食材を使った料理が楽しめるカフェレストランや、採れたての果物や近隣の農家さまが栽培した野菜が並ぶ直売所もあり、旅の思い出やお土産にもぴったり。
震災復興の地に立つこの施設は、太陽光発電など環境にも配慮した運営を行っており、自然と人が調和する場所として注目されています。
仙台観光の新定番。
自然の恵みを味わいに、ぜひJRフルーツパーク仙台あらはまへ!
詳しくは 公式サイト をご覧ください。
取材日:2025年5月26日