「ライオンビル太陽館」 空きテナントの省エネ改修工事


株式会社 エス・キューヴ
代表取締役
桔梗 伸⼆様
取組および設備導入概要
貴社の事業と設備導入/更新を実施したビルについて教えてください
会社の設立は2010年で、仙台・札幌で飲食店様向けのテナントビルを経営しています。今回、設備導入をした「ライオンビル太陽館」は国分町に位置する飲食店様向けのテナントビルで、全106区画あり、現在は8割強の稼働率となっています。
実施した設備導入/更新の概要を教えてください。
ビル駐車場の照明をスケジュール機能付きのLED照明に更新しました。空いている区画に対しては、新たなテナント事業者様が入居するよう省エネ仕様のエアコンを設置しました。テナント事業者が自ら設備更新等をする場合、入居の足枷にもなるからです。他の所有ビルでは既に行っておりましたが、設備や内装をこちらで予め用意する(当社では「リース店」と称する)手法を当該ビルでも取り入れるようにしました。
設備導入/更新の効果
設備導入をしたことにより、どのような効果・反響があったか教えてください
リース店としなかった区画を含め、改修した区画は7区画中6区画で入居に至っています。テナント事業者が、できるだけ初期費用がかからない物件を選ぶことが多いため、リース店は、坪あたり2,000円~3,000円をリース料として上乗せしても、良い物件であれば入居していただけます。エアコン工事の負担は大きいので、「最新型」「新品」というと皆さん積極的になりますね。
設備導入の課題・対応策
設備導入/更新にあたって苦労されたことを教えてください
当社では特段ありませんでしたが、補助金を活用して設備導入する際、工期の制限などがあり見送った事業者さんもあったようですね。エアコン等は繁忙期前に改修したいと思うでしょうし、改修時期の調整は大事なことになると思います。
今後の展望/導入を検討している人へのメッセージ
他の所有ビルへの展開について検討していましたら教えてください
照明のLED化は、一般的でどこでも交換されてきていますね。蛍光灯製造が終了となる事情もあるのでしょう。LED化にするメリットや地球温暖化の対応といった観点から、当然に必要なものと感じています。従来の照明器具は熱が出てエアコン効率が悪くなりますが、LEDはそういったことはありませんし、最近の機種は光の色味もたくさんあり、魅力的ですよね。
ビルが位置している定禅寺通エリアで、ビルの省エネ・ZEB改修が複数実施されていますが、今後どのような変化を期待しているか教えてください
定禅寺通エリアはケヤキ並木、せんだいメディアテークが象徴的で、文化的で閑静な印象があります。定禅寺通の再整備事業とあわせ、人が自然と集まる公園のような、心やすらぐ場所になってほしいと思っています。
ビルが閑散としているとエリア全体の集客にも影響しますから、オーナーとして入居しやすい環境づくりや協力できることを行い、ビル全体を盛り上げたいと思っています。
取材日:2025年6⽉10⽇